2001年3月11日日曜日

おもしろい、もったいない。



「ランプ小屋の生活も十分楽しんだし、そろそろ家でも建てたいね。」
という一言から那須サイトの21世紀がスタートした。

マンションや建売住宅などが一般化している時代に自分でプランを作成して
家を建てるというのはなんとも贅沢?いや、高めの買い物なので、とことん
こだわるのは当たり前・・・
敷地にあるさまざまな条件をできる限り活かし、サイトをさらに楽しむための
家をつくりたい。(先立つ物が当然必要であるがその辺はどうにかなるさの
ノーテンキぶりである)ということで3月10日(土)の早朝那須に向かった。

なんとなくイメージしていた住宅は丸太ログ風ではなく今のキャビンのような
角ログのキットハウスやスエーデンハウスのような板張住宅であった。東北道
矢板ICから4号線を北上しながら住宅展示場やモデル住宅を探していたら
西那須野の付近で、このあたりに気になるモデル住宅があったとユキが思い出し
そこによってみることにした。その気になるモデルハウスは10時オープンとの
ことでまだ多少時間がありかなりゆっくりと外観をチェックすることができた。
結構かっこいい家である。太陽熱を利用したシステムが組み込まれているらしい。
予定どおり10時にオープンしたので中に入ってみた。
合板と集成材の柱をそのまま見せるデザインであった。

サイトの夏は湿気がすごいので内装にクロスなどを使用しているとあっというまに
カビで黒くなってしまうのでこのクロスなしの合板剥き出しデザインは好感が持てた。
太陽熱のシステムは外気を屋根裏から取り込み屋根に張ってあるガラス板で
その空気をあたためそれをダクトとファンで床下に送り込み各部屋に設置された
床の吹き出し口からあたためられた空気を送りこむものであった。
夏の夜はあたたかい外気が屋根裏を通過する際、放射冷却作用でやや温度が下がり
その空気を床下から送るというシステムである。
またダクトに空気を送り込むためのファンを常時動作させることで
屋根下から外気を取り込んだ部屋の換気ができるため別荘などの湿気に対して
非常に有効であるという点が一番気に入った。

同仕様の住宅がたまたま至近にできたて展示発表会を行っているということなので
チェックしてみた。一通り見学させてもらい設計の方とお話をすることができた。
そこで合板、集成材の柱、太陽熱のシステム等を取り入れて1LDKロフト付
平屋住宅(15坪程度)という条件で概算見積だけでもお願いしたいと申しでた。

さっそく現場を見たい、とのこともあり、その場からその設計の方と一緒に
サイトに向かったのである。サイトのキャビンにご案内すると6畳一間ライフに
興味を持っていただいたらしく小さな家の美学についての話に盛り上がり、家を
建てるプロジェクトが妙に現実味を帯びてきた。

その午後はグリーングリーンでゆっくりしたあとノビローでディナーを楽しんだ。
ノビローのマスターは昨年購入したニュービートルに愛想をつかし、フォードの
Kaがちょこんとガレージに収まっていた。この車はマニュアル車しかない
いまどき珍しい車なのである。アクセルをめいっぱい踏んで楽しめるといって
マスターはなかなかご満悦であった。

夜キャビンではオイルランプのあかりのもと設計の方からいただいた建築雑誌や
プランのルールブックなどを眺めているうちにどんどん引き込まれていく。
基本計画は是非自分でやってみたいものだ。翌日はディテールなどの再チェック
のためもう一度西那須野のモデルハウスに立ち寄り帰路についた。 ちなみにこの太陽熱のシステムは[OMソーラーシステム]というらしく
OMは「おもしろい、もったいない」の頭文字だそうだ。

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